|
内容紹介
●1 ムービーブックについて
これは、1994年7月から1998年2月まで、潮曲を訪れた延べ8ヶ月の間に撮影した延べ120時間あまりの8ミリビデオテープを編集し、一種の電子ブックとして再編成したものである。
このブックの構成は、年中行事を中心にむらの概況や葬礼を収めた10章19本のムービーを柱にしている。せいぜい4、5分の映像だが、民族誌としての資料性を主にしたため、細かなカット割りが重なっているので、それぞれのムービーにはタイム表示をもとに、要点を1行程度で記すことにした。
また、およその内容については別のページに数行程度で解説したが、詳細は本文を参照されたい。
目次
0-1 むらの中心地と生業 5-1 中元(寺での行事)(7月15日)
0-2 むらの施設 5-2 中元(勅亭での礼拝)(7月15日)
1 元旦(1月1日) 5-3 中元(個人の家での礼拝)(7月15日)
2-1 春祭1(1月10日) 6 秋祭り(8月13日)
2-2 春祭2 7 嘗新礼(9月15日)
2-3 登壽祝い(1月10日) 8 年越し(12月30日)
3 武使臣忌祭(2月20日) 9 婚礼(11月8日)
4-1 出夏(大亭)(7月1日) 10-1 葬礼1(9月23日)
4-2 出夏(館Cau)(7月2日) 10-2 葬礼2(9月24日)
4-3 出夏(義庄)(7月12日)
●2 郷約について
これは潮曲郷約の原文の複写とその日本語訳ならびに若干の解説を施したものである。
底本は、ハノイの通信社会科学院の図書館所蔵(登録番号HUN 469)のものである。本文は、国語の地名、年号、記号、漢字名、年号の入った図書整理用の表紙、漢字で「潮曲郷約簿承抄」と記した表紙につづき、
(A)維新九年(1915)11月7日版(1-31頁)
(B)字喃の保大16年(1941)付加(31-35頁)
(C)漢文の保大5年(1930)10月10日版(37-50頁)
(D)漢文の保大五年(1930)12月18日付加(51頁)
(E)保大5年(1930)7月19日抄本したことを示す付記(52頁)
が合本されている。
潮曲の社会研究にはきわめて有用なのと、日本ではほとんど知られていない字喃郷約の内容の概略を示す意味はあろうかと思う。
●3 潮曲の戸別地図について
この地図は潮曲のむらの全戸の家並みを示すものであり、千戸に近い屋敷(土居)の地図であるが、もとより、素人であり、測量めいたことは一切行っていないので、あくまで概念図である。また、地図作りが調査の目的ではなく、それに時間をあまり多く割くわけには行かなかったので、精度にはまだかなり粗密があることなど、お断りしておきたい。
なお、各戸の表記には、たとえば「B103NDQ」などと略号を用いたが、これは、ソムを表す記号(AからE)と調査番号、そして戸主のゾンホ名(ローマ字2字)、名前の頭文字である。
●4 フィールド・カードについて
本ファイルは、調査中のフィールドノートをパソコンにカード形式で入力したものが原型になっている。今回の出版に際しては、プライヴァシーなどに配慮して整理・加工し、いずれのパソコンでも利用可能なように、テキストおよびHTML形式で収録した。したがって、これは、フィールドノートそのものではないが、内容は、ほとんどそのままの形で文章化したものであり、単なるメモとして記されたフィールドノートに対し、かなりの程度まで第三者が理解可能な形をとっている。
なお、研究目的のためだけに公開するものなので、読み物としての体裁を整えていない。また、ベトナム語表記の部分もそのままにしてある。普通の読者の環境では文字化けが避けられないが、お許しをいただきたい。ただ、LaserVietnameseというベトナム語フォントを使用しているので、お持ちの方は手を加えれば文字化けが解消されるはずである。
【↑最初の行へ】
|