top page | News/新刊 | 刊行リスト | 目録ダウンロード 風響社通信 | ご注文は | リンク集 | フィールドから 広場 | 書評 | 研究会情報 |
| 韓 敏編 中国の革命はその後イデオロギー化され、日常的実践を通してもう一つの伝統を作りあげた。21世紀の現在、観光・芸術・民間信仰などの分野で再構築され、流通する「革命」の言説・諸制度・実践と表象を追う注目の論集。 A5判・上製カバー・544頁・6000円 2009年3月24日発行 ISBN978-4-89489-128-9 目次 序論より 執筆者紹介 |
|
序論:中国の社会変化と再構築──革命の実践と表象の視座 声と音による「革命」の表象──農村の曲芸(語り物)を中心に 不是鉄、也不是花(鉄でもないし、花でもない) 文化大革命時期の服飾文化 映画の中の文化大革命──中国ニューシネマは「文革」をどう描いてきたか? 「雷鋒おじさんに学ぼう!」の図像学 広西における『改良風俗』政策について 現代の表象と伝統の変遷──北京の墓地と葬法に関する考察 死をめぐる革命と民間知識 転生に関わる表象および儀礼的実践 共通の運命・異なる人生 個人の視点からみた漢人親族関係 革命表象と観光──ノスタルジアに着目して 儀礼と象徴──毛沢東生誕一一〇周年の記念行事を中心に 建国以来の民間文化の変容プロセス──甘粛省蓮花山花児会を中心に 新チャイナ服、漢服と漢服運動 現代に生きる革命の語り──日本における文革体験と黄土高原調査 中国政治経済下の風水師──市場経済の社会人類学 編者あとがき |
|
今年は北京オリンピック開催年であると同時に、中華人民共和国建国五九周年、社会主義集団制度の人民公社確立の五〇周年、一九六六年に始まり一九七六年に終焉した文化大革命の四二周年、新中国の主要な創設者の毛沢東の逝去三二周年にあたる年でもある。過去半世紀にわたって、中国は大きく変わっている。 数億人が動員された中国の革命を人類学的に研究する場合、実践と表象は有効なコンセプトであろうと考えている。ここでの表象とは、象徴、あるいは物事を象徴的に表わしたり代弁したりすることを意味する。社会学者のデュルケム(E´mile
Durkheim)は、社会生活はそのすべてが表象(representation)から成り立っていると指摘している。デュルケムは表象を個人的表象と集合的表象に分けて、集合的表象はあるグループのメンバーにとって共通の知的感情的な意味をもつシンボルを意味し、旗のような物質の形に表れるシンボルだけではなく、人が世界を見たり、世界に関連づけたりする方法を規制する基本的概念も含むとする。他方、個人的表象は集合的表象とは違って、個々の経験を意味する[デュルケム 一九七五]。グループにおいても、個人においても表象というものは、すでに形成されている実在を、言語、旗や服装や髪型のようなもののシンボルを通じて意味を生成する行為であり、その行為は個人やグループの主張や利益などに関わるポリティクスがある。本書で取り上げる転生、霊魂救済(謝論文)、軍服と軍便服(汪論文)、英雄像(武田論文)、女性像の成り立ちとその変化(牧論文)、毛沢東の象徴性(韓論文)、映画の中の文化大革命(西澤論文)、革命遺産を対象とする観光(東論文)などはいずれも個人的表象と集合的表象に関わる問題である。 |
|
執筆者紹介 井口淳子(いぐち じゅんこ) 牧 陽一(まき よういち) 汪暁華(おう ぎょうか) 西澤治彦(にしざわ はるひこ) 武田雅哉(たけだ まさや) 塚田誠之(つかだ しげゆき) 何 彬(か ひん) 田村和彦(たむら かずひこ) 謝 茘(しゃ れい) 王建新(おう けんしん) 秦兆雄(しん ちょうゆう) 東 美晴(あずま みはる) 徐素娟(じょ そけん) 周 星(しゅう せい) 深尾葉子(ふかお ようこ) 渡邊欣雄(わたなべ よしお) |