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<風響社通信 No.5> 2001年1月1日
第5号をお届けします。
2000年春から「風響社通信」と銘打って、新刊のご案内やその他の情報をメールでお知らせいたしております。
一応、月刊を目指しておりますが、めぼしいお知らせがない場合は休刊といたします。
なお、こんなメールは必要ないと思われる方は、大変お手数ですが、不要の旨ご一報下さいますようお願い申し上げます。
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内容
1,新春のご挨拶
2,新刊・近刊のご案内
3,創業10周年記念セールのお知らせ
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新年明けましておめでとうございます。21世紀とともに小社も創業10周年を迎えることが出来ました。これも皆様のご声援・ご鞭撻のおかげと感謝致しております。有り難うございました。
新世紀初頭とはいえ、日本社会の閉塞感・停滞感は変わりません。創業時の挨拶文に「風狂を目指す旅路ぞ冬支度」などと戯れ句を詠んだものの、冬がこんなに長くなるとは正直予想しておりませんでした。
「失われた10年」では、DTPやWEBそしてオンデマンドという、SOHOに与えられた小さな帆を精一杯張ることでなんとか進んできましたが、次の10年にはどんな技術が生まれ、どんな風が吹くのでしょうか。
もとより小出版の生き方は決まっております。より深く時代の流れを汲み、より広く原稿の可能性を探り、より多く読者のもとへ届けること──この作業を次の10年もたゆまず続けることを目標に掲げ、新春・新世紀そして創立10周年のご挨拶に代えたいと思います。
どうか、今後ともよろしくお願い申し上げます。
◎『〈血縁〉の再構築──東アジアにおける父系出自と同姓結合』(吉原和男・鈴木正崇・末成道男編、3500円)は11月30日に刊行しました。
◎『訳注 明史刑法志』(野口鐵郎編、12000円)は1月20日予定。
◎『身体と形象──ミクロネシア伝承世界の民族誌的研究』(河合利光著、8400円)は1月末予定。
◎『ベトナムの社会と文化 2号』(ベトナム社会文化研究会編、3500円)は1月末予定。
◎『日本華僑における伝統の再編とエスニシティ──祭祀と芸能を中心に』(王維著、7000円)は1月末予定。
◎『両班──変容する韓国社会の文化人類学的研究』(岡田浩樹著、6000円)は2月予定。
◎『台湾原住民研究概覧』(日本順益台湾原住民研究会編、8800円)は2月予定。
◎『台湾原住民研究 5号』(日本順益台湾原住民研究会編、2000円)は3月予定。
◎『カンボジアの農民──自然・社会・文化』(J・デルヴェール著/石澤良昭監修・及川浩吉訳、15000円)は最終段階で遅れが出て、今春の予定です。予約を多数頂いており、大変恐縮ですが、今しばらくお待ち下さい。
おかげさまで、2001年1月16日をもちまして小社も創業10周年を迎えます。これを記念して、風響社通信の読者の皆様に限り、全点2割引きの特別優待販売を行うことといたします。
期間中(今年1月末まで)に、メールにてお申し込み下されば、公費・私費を問わず、優待価格+送料380円でお送りいたします。近刊書籍のご予約も承り、出来次第特価でお送りいたしますので、どうぞご利用下さい。
なお、ご注文メールには必ず「記念セールへの注文」の一文を書き添えてください。
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いずれも、詳細は小社ホームページをご覧下さい。
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【後記】
10年間の総括?をする前に、埃を払って10年前の挨拶文を掲載してみます。
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厳寒の候、ますます御清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、昨年1月の国書刊行会退職以来、新出版社設立を目指し模索を続けておりましたが、この度、1月16日をもちまして株式会社風響社発足の運びとなりました。
これも、長い間温かく見守り、激励下さった皆様方のお蔭と深く感謝致しております。有難うございました。
社名につきましては、風は風雅の風(国風ないし芸術)、響は広がりで、さまざまな民族・地域の文化や学芸を広く紹介していきたいとの願いを込めております。国境の意味が変わりつつある今日、古来から自由に吹いていた風のイメージを帆にいっぱい受けて纜を解いてみたいと思います。
ちょうど1年前、芭蕉を憧憬し、「風狂を目指す旅路ぞ冬支度」と駄句をひねって歩み始めましたが、出版の航路は予想以上に厳しいものがあります。何分にも未熟かつ微力なままの船出ですので、今後ともよろしく御指導、御鞭撻賜りますよう心よりお願い申し上げます。
なお、当面は下記住所の自宅の一室を仮事務所として営業をしておりますので、お近くにおいでの際は是非お立ち寄り下さい。
1991年1月吉日
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さて、10年後ですが、小社をとりまく内外の状況はほとんど変わっておりません。稼働していたパソコンはさすがにマックがSE/30からG3、PCが386からペンティアム3に、通信が確かダイヤルアップ1200bpsからCATV常時接続384kに、DTPソフトがDOSレベルの印刷業務専用ソフト百ン十万円から十万円程度のマック・Win共通ソフトに、とこの部分の進化はまさに「ドッグ・イヤー」そのものです。(ドッグといえば、社員犬タローは3代目から4代目に代がわりしています。)
刊行物は自費出版など目録に載らないものを除いて60点弱、初の自社刊行物が92年春ですから、平均年6〜7点ほどとなります。印刷・製本・装丁デザイン以外は外注をほとんどしない体制では、まあまあの生産効率ではありますが、販売実績たるや業界の発展途上国といわざるをえません。
このままでは業界特有の自転車操業の列には入りたくても入れませんし、まあ入るつもりもありません。ただ、昨年無謀にも、栃木県黒磯に倉庫を購入してしまったため、その借入金を返済するまでは一定の売上を維持する必要があります。
倉庫といっても厩舎で、バブルの頃競馬に凝っていた東京の人が建てたものです。一度も馬を飼わない内にバブル崩壊、その後母屋を別荘代わりに使う程度だったとかで、厩舎・母屋ともいたって綺麗でしっかりしています。厩舎の土間にコンクリを打ち込み、壁面を塞ぐだけでまあまあの倉庫となりました。
社から車で2時間ちょっとの距離ですから、週末本を運びがてら母屋で缶詰になって校正というスタイルもいいですね。ただ県道に面していて、トラックが轟々と走っているのが難点ですが。
ちょうど「奥の細道」のコースとなった奥州街道沿いにあり、芭蕉が黒羽から馬で那須の殺生石に向かう途中、この道を通ったとのこと。馬子に求められるまま「野を横に馬牽きむけよほととぎす」と短冊にしたためたというくだりが「奥の細道」にありますが、それはこの辺りではなかったか、と秘かに思っています。
小社の風狂の旅路もはや10年、奇しくも黒磯の地で芭蕉の足跡と交差したことになります。「松島の月」を見るのはこの先何年か分かりませんが、いままで同様温かいご支援を賜れば幸いです。
最後になりましたが、皆様にとってよき年、よき世紀となりますこと心よりお祈りいたしております。(社主敬白)
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