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リボク日記

リボク日記

1951年から70年代まで、アミ族の著者が日本語で記した日記。カトリック伝道師となるまでの個人史、村落生活が記録。

著者 リ ボク
馬淵 悟
ジャンル 書誌・資料・写真
シリーズ 台湾原住民研究資料叢書
出版年月日 1995/09/30
ISBN 9784938718848
判型・ページ数 B5・256ページ
定価 本体4,000円+税
在庫 品切れ・重版未定
 

目次

序文
はじめに
日記本文
   一九五一年
   一九五二年
   一九五三年
   一九五四年
   一九五五年
   一九五六年
   一九五七年
   一九五八年
   一九五九年
   一九六〇年代
   一九七〇年代
 註

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内容説明

1951年から70年代まで、アミ族の著者が主として日本語で記した日記。闘病生活からカトリックに入信、伝道師となるまでの個人史に、村落生活の日常や変化が克明に記された貴重な記録。現地での調査経験が豊富な編者による詳細な注記付き。


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はじめに 馬渕 悟


以下の日記は、台湾のアミ族のリボク(中国名 黄 貴潮)氏の一九五一年から一九七二年にかけての日記の抜粋である。


リボク氏と編者の出合は一九七一年のことである。当時リボク氏はカトリックの伝導師をしており、日本語が達者であり、時間的に余裕があったことなどから、編者の良き通訳兼インフォーマントとして協力いただいていた。その後リボク氏が日記を付けていることを聞き、見せていただいた。日記は日本語、中国語、アミ語のローマ字表記などにより書かれており、民族学的資料として極めて貴重なものであった。そのため、一九七五年に出版することを前提に、一部の清書をお願いしたが、都合により出版には到らないままとなっていたところ、今回台湾の順益台湾原住民博物館の支援により、ようやく出版の運びとなった訳である。


この日記について、以下の点をお断りしておきたい。


まず第一に、ここに掲載されている日記は、リボク氏の日記の全てではない。一九七五年に日記に見せていただいた時点で、日本語で書かれていた部分について、編者が必要と思われる部分を抜き出したものである。また、アミ語から翻訳していただいた部分も一部ある。


第二に、原本である日記は、当然のこととして判読が難しい部分が多かったために、リボク氏に清書していただいている。したがって、完全に日付時点の日記とは言えない。そのため、原本の一部の写真を併せて掲載した。


第三に、一九七二年以降の日記は、割愛した。編者は一九七二年以降、しばしばリボク氏に会っており、文化人類学関係の入門書、研究書をリボク氏に読んでいただいたため、一九七二年以降の日記はかなりその影響を受けているからである。
第四に、今回の出版に当たっては、リボク氏に再度原稿に目を通していただき、一部意味不明の部分の訂正をお願いした。その他、意味が取りにくい部分には、【】で補った。しかし、リボク氏が訂正を指示された仮名遣いや送り仮名の過ちについては、一九七五年の清書のままとした。


第五に註については、大半は編者が執筆し、文中に〔〕で番号を付した。リボク氏が訂正、挿入した註は以下の十三箇所である。……


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